SalesforceのBigObjectとは?他オブジェクトとの違いや活用シーンを解説 2026年08月05日
Salesforceの項目履歴管理を数年単位で保管したい、、、
今はストレージに収まっているけど、今後数百、数千万単位で増えるデータをどこに保存すれば良いかわからない、、、
上記のようなおやみを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大量のデータを保管する時に利用を検討したいのがSalesforceのBigObjectです。そこで今回はBigObjectに関する概要から他オブジェクトとの違い、活用が推奨されるシーンを紹介していきます。
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SalesforceのBigObjectとは?
SalesforceのBigObjectとは、標準/カスタムオブジェクトでは取り扱うことができない大量データを保存することができるオブジェクトです。数百万はもちろん数億単位で大量のデータを管理することができます。標準/カスタムオブジェクトと異なる領域でストレージを持っているため、大量データを保存していても安定したパフォーマンスに期待することができます。
ゲームアプリのログ、ECサイトの購買履歴、IoT機器からのセンサーデータといった数百万のデータを超えることが想定されるシーンにBigObjectを活用します。
2種類のBigObject
BigObjectの採用を検討するときは、以下の2種類から選ぶ必要があります。
- 標準BigObject
- カスタムBigObject
それぞれの特徴を理解しましょう。
標準BigObject
標準BigObjectは利用シーンが限定されています。新しくオブジェクトを作成する必要はなく項目監査履歴項目のデータとして格納する標準BigObjectです。標準の項目監査履歴項目が18〜24ヶ月保存できるのに対して、標準BigObjectの場合は数年分の履歴を保存することができます。
標準BigObjectは、カスタマイズすることはできないので項目の追加・変更はできません。組織に合わせたデータを保存したい場合は、次に説明するカスタムBigObjectを利用します。
カスタムBigObject
組織で独自の要件に合わせて大量のデータを保存したい場合は、カスタムBigObjectを利用します。カスタムBigObjectでデータ保存する項目を作成した上で、インデックスを設定します。

上記画像の中にある「API参照名」を見ていただくとわかりますが、末尾のプレフィックスは「__b」になっています。
基本的に保存したいカスタムオブジェクトとカスタムBigObjectは1対1で作成するケースが多いですが、1つの汎用Objectに集約することも可能です。
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BigObjectと他オブジェクトの違い
BigObject以外にもSalesforceには、標準/カスタムオブジェクト、外部オブジェクトといった他のオブジェクトが存在します。BigObjectはもちろんですが、他のオブジェクトも理解することで、データを保存する最適なオブジェクトが選べるようにしましょう。
機能・仕様 標準 / カスタムオブジェクト (__c) 外部オブジェクト (__x) Big Object (__b) 主な用途 日常的な業務データの管理・更新 外部DB等のデータを所有せず参照 超大量データの長期保管・参照 データ保持場所 Salesforceストレージ 外部システム(AWS, GCP等) Salesforce Big Objectストレージ アクセス制限 オブジェクト / 項目 / 共有ルール オブジェクト / 項目 / 共有ルール オブジェクト / 項目レベルのみ 自動化機能 利用可能(フロー、Apex等) 一部利用可能 利用不可 サポート項目型 ほぼすべての項目型 外部データソースに依存 一部項目型のみ 主キー(インデックス) ID(自動採番) 外部ID 複合インデックス(必須設計) 主な仕様の違いと注意点
通常のオブジェクトと同じ感覚でBigObjectの運用をすると、思わぬ制約に直面して困ってしまうかもしれません。ここではBigObjectの運用で、特に押さえておくべき3つの大きな違いを解説します。
アクセス制限
BigObjectにおけるデータへのアクセス権限は一括制御のみとなります。そのためレコードの共有設定は使えません。アクセス制御には「オブジェクト権限(参照・作成)」および「項目レベルセキュリティ」を使うことになります。権限付与は権限セットやプロファイルで行うことが可能です。以下は権限セットを用いたアクセス制限の設定画面です。

どうしてもレコードの共有設定を通常のレコードのようにしたい場合は、Webコンポーネント(LWC)やApex側で検索クエリ(SOQL)を発行する際に、コードレベルでアクセスを制御する実装が必要です。
自動化機能
Big Objectでは、以下のようなSalesforceの代表的な自動化機能がサポートされていません。
- Apexトリガー(before insert / after insert など)
- レコードトリガーフロー
- プロセスビルダー / ワークフロールール
データが作成・挿入されたタイミングで「自動的にメールを送る」「別のレコードを更新する」といった動作はできないため、Apexクラスや非同期SOQLで設計を行います。
使用できる項目
Big Objectでは、使用できる項目に制限があります。以下は利用可能な項目と利用不可な項目です。
Big Objectで利用可能な主な項目型
- テキスト/ ロングテキストエリア
- 数値/通貨/パーセント
- 日付/日時
- ルックアップ(参照関係)
- チェックボックス
Big Objectで利用可能な主な項目型
- 主従関係
- 数式
- 積み上げ集計
- 複数選択リスト
- 自動採番
数式項目や主従関係による親オブジェクトへのデータ自動反映などが使えないため、必要な計算結果や関連付けデータは、計算・編集済みの値を項目に書き込む手間が必要です。
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BigObjectの活用シーン
①ECサイトやゲームなどの顧客行動ログ・アクセス履歴の保存
ECサイトの顧客行動やゲームの利用状況のような日々データが大量に蓄積されるようなケースが数ヶ月でストレージ容量が逼迫します。このような大量のデータを保存する必要がある場合は、BigObjectで管理する必要があります。
②過去数年分のコンプライアンス・監査用データの長期保管
金融機関や医療業界など過去数年分の履歴データが必要な場合もBigObjectでデータを管理します。取引履歴や項目変更履歴などを数年分保存することができます。
頻繁にデータを参照するわけではないが、履歴をしっかり管理したい場合はBigObjectに保管しておくことで、必要なタイミングでデータを参照することができます。大量のデータを標準/カスタムオブジェクトとは切り離して管理することで、アプリケーションのパフォーマンスを安定させます。
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まとめ
SalesforceのBigObject は、数百万、数億や10億件以上の超大量データを安定したパフォーマンスで保管できる機能です。大量データの保存先やアプリケーションのパフォーマンスにお困りの場合はBigObjectを検討しましょう。
もしBigObjectを導入するか悩んでいらっしゃる方や構築面で不安な方は当社の「Salesforce運用・保守支援サポート」までお気軽にご相談ください。